つづきですよ。
後半は「つつ理論」です。
勉強に最適な温度
エアコンの設定温度をそうしろ、という話ではなく、
子供の周りの温度がそうなるように調節する。
大人にとってはかなり寒い。
子供の勉強環境の温度を測ってもらったところ、どの家庭もこの温度以上でした。
1週間に1度下げて、さっきの最適温度に持っていく。
ここまではストレス面。
家族の愛情というあったかみをどう掛け合わせるか。
家族愛が気持ちの中だけにあってもなんの効果もでません。ではどうするか。
精神医学の言葉で「情動感染」
情動感染とは
アクビの伝染・笑顔の伝染(効果は一瞬)・誘い笑い(お笑い番組のアレ)
脳科学的に解明されている確かな効果
情動感染を利用して親がやるべき事
情動感染の感染経路は
声の高低・音色・強弱(=右脳言語の3元素)とにおい
特に大事なのは 親から子への情動感染
情動感染は他人間でも起こるが
他人<配偶者<親子 の順に大きく影響する
では、親はどういう感情を持ったら良いか
・前向きに努力する気持ちを親が持つ
・粘り強く頑張る姿を親が見せる
・努力する事にプライドを親が持つ
かなり頻度が高くみられる親御さん「自分の子供の頭が良いことを広く知らしめたい親」
自慢のおこさまがたはたしかにすばらしいけど、
やせ我慢をして、「うちの子が頭が良くなって欲しい」という気持ちを捨て去って、
子供に無理矢理やらせるのではなく、
自分が努力する事に振り切れて欲しい。
お金持ちかどうかとの相関と一番密接なのは粘り強さです。
頭の良さよりも粘り強く頑張る心理的傾向の方がいちばん影響する。
どうすれば粘り強さを持ち続けることができるのか。
吉田の名言 「まず親より始めよ!」
子供に勉強させようと思ったらまず親が勉強する。
勉強といっても、それは学問に限らなくて良い。
どうやれば掃除が上手にできるか
洗濯について、化学反応に思いをはせる。
料理についてはそのまんま栄養学と化学。
何のテーマでも良いのでとにかく勉強し続けること。
そのことにより
良い情動感染で成績が上がる
情動感染で成績アップ!の理由
才能に慢心せず努力を重ねる
↓
勉強の集中力が持続する
↓
家族愛で困難を乗り越える
↓
義務ではなく、自主的に勉強するようになる!
一番大事「才能に慢心せず努力を重ねる」
NYにすむ5年生を対象にした米国コロンビア大学の実験
「あなた天才ね」って言われた子供は「それを証明するために」勉強せずしてできることをみせようとして「勉強しない」で、できなくなった。
「素晴らしく努力したね」っていわれた子は、より一層努力した。
新皮質前頭野で得た浅い知識、勉強内容は直ぐ消える。
情動=本能なので情動感染によって想起されたやる気は長持ちする。
20万年前からごく最近まで、約19万年間は家族中心で(狩猟生活で)ふらついていた人類には、家族愛が本能に焼き付いている。
家族に成果をもたらしてあげたいという原動力で何かをするととても効果が高い。
高度経済成長も。明治維新も、そういう原動力だった。
今回のお話のまとめ
・ストレスワクチンでストレス耐性をつけて本番に強くなれ
・部屋の温度
・親の良い影響を子供に浴びせるぞ
質問コーナー!
質問1 室温は18~21度と言っていたが、服は着せて良いですか
服はふわふわ、もこもこのあったかいもの。
手のひらから動脈の血が熱を放出するのを「良い感じ!!」と脳が判断する。
手のひらからの放熱を妨げないように。
質問2 夏の室温も同じですか
夏は外の気温と連動させる。18度は寒すぎる。
23~25位で様子を見ながら。
質問3 情動感染のパートについて。においを利用してうちでできることありますか?
においでの情動感染について。
フェロモン様物質によって情動感染が起こるんだよ、という事例があります。
思春期前なら母親の香りで安らぐことがわかっている。
嫌がったら違いますが、ストレスを緩和させるのにお母さんの匂いが効果的なので、お母さんがつかっている上着を羽織らせたり軽くハグするのはとても良いです。
受験ストレスで夜尿症になったりする子もかなりいる。
お母さんの匂いがついている物を身につけてみてはどうだろうか。
受験本番で、「母ちゃんの匂いってやすらぐ~」と思ってもらえる様な親子関係を築きましょう。
質問4 習い事との両立が厳しくなってきていて悩んでいる。どうしたらいいですか。
超売れっ子芸能人みたいな分刻みのスケジュールな子もいる。
習い事はとてもよい効果がある。どこに才能があるかわからないから。
自分自身もバレエや水泳や、スケートなどいろんな習い事をした。
やってみて、才能が無い事を自分で確認して、オレは勉強で行く!とき決めたのちに灘に挑戦した。自分で納得してその方向に進むことができた。
学年や個人の事情にとても左右されることですから慎重に様子を見つつ決めましょう。
質問5 ケンカになります。勉強が中断してしまいます。
最初は楽しくやっていたパズルも、パズルをといたら報酬をあげる、と言うしくみにすると
パズルが仕事みたいになってパズル自体の魅力が消し飛ぶ。
報酬を得る、というプラスの感覚から、
やらないともらえない、というネガティブなものになってしまう。
目の前の勉強をさせるためにものでつる、ゲームで釣るより、長いスパンで勉強が好きになるようには情動感染によってやりがいや達成感をつかむほうがよいです。
目の前の成績に関係無いけれども、子供の興味を勉強に紐付けることはどうとでもできます。
安易にご褒美を与えるのではなく、そういう方向で興味をのばす模索もしてください。
質問6 うちの子は母親に愛着しすぎのようです。自立させた方がよいでしょうか。
愛着を持たれていることを、誇りに思って下さい。とてもよいことです。
脳の成熟と言うことでは江戸時代以前の単純な世界とは全く違い、現在は複雑で覚える事が盛りだくさんあります。
5年生までの子供の自立について心配する必要はありません。
クリニックでみている患者さんは30歳で医師国家試験に挑戦する子供のお母さんの話も聞いています。長い間、情動感染の効果が続いているということです。
お母さんがただしい感情・正しい情動を持ち続けることが何よりも大事。
モンスターの子供は、輪をかけたモンスターです。
何歳だから自立させないといけない。
何歳だから親の手助けをやめた方が良い、というのはありません。
とにかく親が正しいことが大事。正しければいつまででも影響してあげて下さい。
一番高い年齢まで、サポートされている例は子供がアラフィフ、おかあさんはすごい年齢だけど、お母さんが正しい限り何歳になってもささえてあげたら良い。
講演は以上!
こっからは、「つつ理論」です。
お母さんと子供の関係性
子供と母親の信頼関係はとても大事です。
親子だからといって
「自然と」「勝手に」「ありのままでも」「苦労せずに」
強固な信頼関係を築く事ができる訳ではありません。
小さい頃からの積み重ねが大事です。
具体的にどうしたら良いかは、「人それぞれ」なので正解はありません。
私なりの答えとしては、「興味を持って接する事」です。
もっと正確にいうと、「あなたに興味を持ってますよ。と子供に分かる様に伝える事」です。
においかどうかは、わかりませんが。
ちょっとしたアイテムで子供が落ち着く。って事はあると思います。
受験本番では、初めての場所でテストを受けることになります。
余計な緊張や不安で本来の力を出し切れなくなる事もありえます。
そんなときに見慣れたカバンや筆箱、そんなものを見るだけでも落ち着きを取り戻します。
先生や親、じいちゃんばあちゃんに書いてもらった日能研の寄せ書き手ぬぐいもありました。
「ママが用意してくれた上着」
だってちからになれます。結果が変わるかもしれません。
男の子限定かもしれませんが(笑
母親は、ギャーギャーうるさいぐらいの方が良いのかもしれません。
子供とケンカしながらでもやったら良いじゃないですか。
それもひとつの、「相手に興味があるよと伝える方法」なんじゃないかな。
そうそう・・・
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